6月のおはなし屋さん

13日、朝の絵本の読み聞かせに出かけました。
定例会質問日なので、断ることもできたのですが、待っていてくれる子どもたちの事を思うと休むわけにはいきません。
校長室までわざわざ児童が呼びに来てくれました。
やっぱり来てよかった！

この日は「にんげんごみばこ」（さく・のぶみ）さんの絵本を読みました。
この意味深なタイトルは実に内容が奥深く、嫌いになった人間（大人）を子どもたちが連れてきて、にんげんごみばこに捨てに来るのです。
にんげんごみばこの前に立っている人が「ほんとうにすててもいいの？いっしょうあえないよ？」と必ず聞くとみんな考え込んでしまうのです。
やっぱりやめとこかなって帰っていく・・・
楽しかったことや、忙しくて遊んでくれなかかったのかなとか考えるのです。

そんな内容の本ですが読んでいる私がウルウルしてきました。
その時の感情に流さずに「悪いところを見るのではなくいい所をみつけて大切にしよう」と言っている気がしてならないのです。
私は人生に無駄なことはない、いやな事や自分にとって都合の悪い人もまた必要なのです。
なぜなら、いい人ばかりに囲まれていたなら善悪がわからなくなってしまうからです。
例えばテレビドラマでいい人ばかりが登場人物の番組など成り立ちません。
うまくいかなかったり、とんでもない事態が起きたり、それを乗り越えてゆく所に色々な気づきがあり新しい価値が創造できるのだと思います。

絵本って本当にいいですね。
少し時間が余ったので子どもたちと意見交換をしました。
「上手に読めた、ギターもうまかった」とほめてくれる児童や「なぜひげをはやしてメガネをかけているのですか」とか「なぜギターをはじめたのですか」とかかわいい質問攻めにあいました（笑）
毎回思うのですが、子どもたちから素直で純粋で好奇心を持つ事の大切さを教えていただいております。
この子どもたちが夢や希望の持てない世の中にしてはならないと思います。
互いの違う価値を認め合える世の中にしたいと思います。
皆同じ方向に向いた時が危険である気がします。
子どもたちから勇気をもらい、昼からの質問にも力が入りました。