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バイオマス事業による地域づくり①(1日目後半) [亀岡市議会]

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勝山町並み保存地区に程近いところに勝山木材ふれあい会館があります。
そこで、職員さんよりバイオマス事業について説明を受けました。
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バイオマス事業とは、身近な生物資源を再利用するという技術的側面のみならず、地域完結型でCO2を削減する暮らしを実現させることを目的としています。
真庭地域では官民連携のもとに、特に林業が盛んなので木質バイオマスの調査研究と事業化に取り組み平成18年度より『バイオマスタウン真庭』として公表され、木質バイオマスの先駆者として全国的なモデル地域として注目を集めています。
また、旅館等から排出される廃食油を利用してバイオディーゼル(燃料)を精製し市内のコミュニティーバスや旅館の送迎、廃食油回収車の燃料として使用し、2009年3月現在では回収協力業者は約140軒、月約5000ℓを回収しているそうです。
また木質系原料によるバイオエタノール実用化に向けた取り組みも行い、国の実証実験事業として採択され、ガソリンに一定量混合し公用車の燃料として使用しているそうです。
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次なる目的地はペレット(木片燃料)を利用した健康増進施設「水夢」(すいむ)という温水プールの視察に向かいました。
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この施設は平成18年春に市が建設し、指定管理者に委託管理されています。
ペレットの使用料は夏場は1日60~70キロですが、冬場になればその10倍程度の使用料になるのだとか?
気になるコストパフォーマンスですが、1トンの水を1度上昇させるコストは灯油9.7円に対し、ペレットは4.2円で灯油に比べて半分以下のコストで済むそうです。(灯油価格は変動するのでコストは変わりますが)
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ただし、初期投資は灯油ボイラーに比べて10倍程度高い(約2000万)のですが、半分は補助金がでるので燃料コスト削減によりボイラー設置費は5年で元がとれるそうです。
ただ利用者数から見た経営収支は黒字かどうかはわかりませんが・・・
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このようにしてペレット燃料が入れられています。
焼却灰は田畑に肥料として再利用されているそうです。
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次に市内最大手の木材加工会社「銘建工業」さんの視察に出かけました。
多くの住宅建材用の板が山済みされていました。
そのほとんどが北欧やロシアからの輸入で国内産は約1割程度だそうです。
外国産に対して国内の木材が特に高いというものではないと聞いて意外でした。
ホワイトウッドと呼ばれる外国産の木材は柔らかくあまり強度はありませんが、集成材とかに加工しやすいのが特徴です。
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この原子炉のような建物は以前は産廃処理をしていた木材の副産物である端材や樹皮などを原料とした化石燃料を使わない火力発電プラントです。
1時間に20トンの水を蒸発させタービンを回し、1950キロワットの電力を供給しています。
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製材工場内や、従来重油を使用していた乾燥工程や、事務所の電力をまかない、余った電力は販売しているそうです。
まさにエコ発電と言えるでしょう。
原子力発電見直しの追い風に乗っています。
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これは工場内にあるペレット製造機で、国内最大級の製造能力を有しています。
ペレットとは、おが屑やかんな屑など製材廃材や林業廃材、古紙といった木製副産物、廃棄物を粉砕、圧縮し、成型した固形燃料で木の成分(リグニン)が高温になれば溶け出し粉同士が固まる性質を利用して作られます。
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日本では化石燃料の石油ファンヒーターが主流を占めていますが、北欧ではこうしたペレットストーブが多く使用されています。
コストも灯油の約半額で済みますが、灰がでるのと邪魔くさがりの日本人には適さないかもしれませんが、施設等の暖房や雰囲気のある洋風の建物ではまさに一石二鳥ではないかと思います。
今後ビニールハウス等の農業用ボイラーとかの実用化の実験も進んでおり用途は広がっています。
とにかく、この日は日中30度を超える猛暑。
デモンストレーション用のストーブとはいえ暑いのなんのって・・・
ヘルメットの中は汗びっしょりでした。
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King

こんなのが必要な時代です。

CO2に換算するのは、。温暖化との因果関係不明なままで、黒いお金が絡むだけであり、徹底的に排除したいですが、水が綺麗になったりするのはいいことです。適切な循環がなされれば、いいですね。

うちは、かなり分別癖がついているので、ペットボトルもラベル剥しするほどになってますが、最近燃えるごみ<燃えないごみという状態ですが、1つ気になるのは排水溝に汚いもの流しすぎやな・・・と一番気になるところです。

CO2を疑う学者の話が増えてから、なおさらカレーが皿に少し残ってるのは流すより、ティッシュで拭いて捨ててみたり、水につけてから流してみたり・・・。どっちがええのかわからんです。。。

1つ1つ考えていけば、実はエネルギー依存の分散化、適切な使い方もあるのかもしれませんね。
by King (2011-07-05 02:16) 

kochan

とにかく、こんなドデカイ規模の木材会社を見たのは生まれて初めてでした。
亀岡市も山に囲まれて間伐材が豊富なので木質バイオマスの活用に注目しています。
願わくは桜塚クリーンセンターで燃やすエネルギーを電力に変えられないか?
とか地熱発電はできないものかとか・・・

ペットボトルも資源ゴミ回収と言いながら、co2削減でエコのつもりで、処理を頼んだ業者が中国に輸出して処理したりしててもそこに出せば削減したと言うのですからええかげんなもんでね。
繊維を作って資源再生させるのにどれだけ化石燃料使うねんという感じです。
明らかに捨てるほうがエコなのです。
中国のぬいぐるみ(UFOキャッチャー)になって逆輸入で日本に帰ってきたりしてね。
再生紙もしかりです。
再生紙を作るのに相当なコストがかかるのです。

そうですか、分別癖の意識が高いですね。
省エネで節電とか言ってますがもちろん私も総論では賛成です。
しかし、30度を超えて我慢していると結局仕事がはかどらず効率悪ければ何をやっているのいかわかりません。
何でも程度の問題でね。
景観もね。

確かに排水は無防備で油をそのまま流す輩もいるもんね。
原子力の建屋からも地下からの放射性物質の垂れ流しは相当なものではないかと心配しています。
それにしても御用学者やマスコミやジャーナリズムの質の低下(議員もそうかもしれませんが)にはイライラが募りますね。
by kochan (2011-07-05 03:37) 

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