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世界遺産と防災問題 [お父さんのワイドショー]

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今年に入って2つの歴史的な大災害が日本列島を襲いました。
ひとつは東日本を襲った大地震、そして台風12号がもたらした大災害です。

テレビを見ていますと毎日のように各地の被害状況が映し出されています。
写真は紀伊半島を襲った大雨により山が崩落し、川がせき止められ土砂ダムになっています。
人体で言えば川と言う血管に動脈瘤ができ、まさに破裂しようとしている危険な状態です。
こうなりゃ水力発電も原子力の放射能問題がないだけましですが大雨が降れば入念な立地調査をしなければ危険です。
私も50年生きてきましたが、このような1年間に2つの大災害は初めての経験で驚きを超えて恐怖を感じています。

昔の私なら亀岡は大きな被害がなくてよかった程度にしか思わなかったかもしれませんが、この仕事を始めてからは人命救助や復興はどのようになるのだとか防災体制はどうなっているのだとか、財源はどうなっているのだとか、市の負担金はどうするのだとか色々なことを考えるようになりました。
ともかく莫大な復興資金が湯水の如くかかることだけは確かなのです。
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もうひとつ考えさせられたのは世界遺産と防災の問題です。
和歌山県は133メートルの直下型の那智の滝(那智黒は私の大好物ですが)や那智大社は世界遺産になっています。
その2つの世界遺産が大きな被害に遭いました。
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世界遺産に認定されればメリットとしては世界の観光ブランドになりますし、国から修復等の保全管理がなされることになる一方、防災より景観が重視され川でもコンクリートではなく石垣であったり、山も自然のままのこさなければないので草一本ひけないのです。
これは非常に難しい問題なのです。
安全をとるのか景観をとるのか・・・

もちろん安全といいたいのですが、何百年に1度あるかないかの災害のために世界遺産をあきらめるのかと言われれば私も当時の市長の立場なら世界遺産認定を選んだと思い複雑な心境です。
原発問題も同じで考えられないような事が起きる世の中になりました。
東京電力が存続が危ぶまれるような危機になるなど考えもしませんでした。
あらゆる事態も想定し安心・安全なまちづくりを考えなければならない時代になりました。
そのためにはやはり財源が必要です、しかしこのような消費低迷の中での増税も反対で一体どうすればよいのか考えさせられるのです。

ただ、言える事は今まであたりまえと思えたことに感謝の気持ちで生活しなければならないと思いました。
水道をひねれば水が出る、スイッチを押せば電気がつく、お米はいつでも買える、息をすれば空気がある、歩ける、食べられる、トイレに行ける、自動車は動くもの、太陽がある、雨が降る・・・すべて特別で有難いことに気がつきました。
些細なことに喜びを感じる感性を持ちたいと思います。
ハード面ではなくソフト面も大切なのです。
心のあり方を変えるにはお金はいらないのです。
節電や無駄を省くことも大切ですが、もっと大切なことはそれぞれの心のあり方だと思います。
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King

ショッキングですが、やはり自然には逆らえません。地球は人間中心だと勘違いしてはならないのです。

特に日本に住んでいると、麻痺してきます。飲める水が、どこにいっても簡単に手に入る国。こんな国は他にないかと思います。すごい贅沢な国ですしね。人への感謝。そして自然にも感謝です。
by King (2011-09-08 00:40) 

kochan

そうですね、感謝の気持ちがない人は何をやってもダメだということがわかりました。
感謝の気持ちを持とうとするのではなく感じる人間にならねばダメなのです。
世界の何十カ国も行ったわけではありませんが、日本でよかったと思います。
大災害も何かの意味(メッセージ)があるような気がします。
おごりたかぶりはいけません。
私はバブル期もデフレも経験しましたが、バブル期より今の方が好きです。
土地や株で儲けて札束で人のほっぺたしばいて遊びまわる姿は気持ちの良いものではありません。
苦しい今こそ大切な事にいっぱい気づかせてもらっているような気がします。



by kochan (2011-09-08 02:30) 

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