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亀岡市も震災ゴミ受け入れ意向 [日本の政治、世界の政治]

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新聞やテレビで震災ゴミの受け入れ問題で亀岡市も名乗りをあげました。
結構、亀岡市は他の自治体より多くの量の受け入れを表明しているので現場はどういう状況なのか少し気になり担当課に聞くことにしました。

環境省によりますと、岩手、宮城、福島の3県で倒壊家屋などの災害ゴミは2490万トンで、現地のゴミ処理場も被災したためゴミ処理の受け入れ意向を各都道府県に協力を要請したことが発端となりました。
ゴミの量は阪神大震災の約1.7倍だそうです。
府内では現在京都市、舞鶴市、亀岡市、伊根町、南丹市(府内郡衛生管理組合)が受け入れ意向を示しているそうです。

具体的な最大年間ゴミ受け入れ量(MAX)は
京都市 5万トン(生ゴミ・がれき等)
亀岡市 2100トン(家具等)
南丹市 1200トン(がれき等)
舞鶴市 120トン(家具等)
伊根町 100トン(大型ゴミ等)

他の自治体が慎重になる理由は放射能汚染を心配する住民の声や、市では決められず、住民との協議する時間が必要との声があるからで、多くの自治体は心情的には受け入れたいが風評被害や住民の声を気にしているようです。
実際議員である私も新聞やテレビによる報道で受け入れ意向を知ったわけで、市民に詳しい内容を説明せず決断して大丈夫なのか?
埋め立て処理場が受け入れにより計画年数が短くなることはないのか気になったのです。
中間集計で全国1724(2011年4月1日現在)の市町村のうち現在受け入れを示している団体は約300団体で、環境省は『安全を確認できたゴミしか処理を依頼しない、早期復興のため多くの自治体に協力を求めたい』としているそうですが原発問題での政府の対応を見ていますとメルトダウンの公表が遅れたり、コロコロと危険数値が上がる事や汚染水の垂れ流しの事後報告等を考えれば簡単には信用できないと思うのが国民感情ではないでしょうか。

この件について自治防災課に聞いてみました。
年間2100トンは最大受け入れ可能な量で一般可燃ゴミが1700トン、家具等の破砕ゴミが400トンで全て東別院町の桜塚クリーンセンターで処理されます。
京都府から事前に連絡があった後に運送業者から運ばれることになるようです。
まだ、受け入れは始まっていません。
ただ、経費についての詳細な事が分からないので今後費用負担について話し合う必要があります。
災害復興のために亀岡市から給水車等が派遣されましたが人件費は無償ボランティアですが、ガソリン代やタイヤ(スタッドレス)等の消耗品については負担金がおりたそうです。
ゴミ処理経費の燃料代や焼却に伴う埋め立てゴミを運搬したり廃棄する費用(大阪湾埋め立てフェニックス計画)についても事前に詰めた話をしなければなりません。

その後環境市民課にも話を伺い、全ての受け入れは可燃性のゴミで埋め立てゴミはないことを確認しました。
東別院大野にあるエコトピアのは平成19年より15年間の予定で、もし埋め立てゴミが増えて15年の期間が短縮となれば亀岡市にとっても大きな問題になります。
現在の所、ごみの減量化(リサイクル)がすすみ計画された埋め立てゴミの量より少なく推移しているそうです。
現在桜塚クリーンセンターの1日最大処理能力は1炉が3基あり16時間稼動で1炉あたり40tで120tだそうです。
連続運転させる方がダイオキシンの発生を抑制するという事がわかり、24時間稼動できるような許可が下り、現在は連続運転させているので1炉あたり最大60tの処理能力があります。
しかし、点検のため1炉を休ませて稼動するので結局能力的には120tという事になるそうです。
但し、最大能力を発揮させるためにはより多くの人員確保が必要となるそうです。
(ちなみに現在の亀岡市の1日平均処理は60~70tです)

私が心配しているのは環境省が大量のがれき処理を加速するため廃棄物処理法(登録された許可業者が責任を持って処理する)の規制緩和をし、地方自治体からがれきの収集や運搬、最終処分を委託された民間業者が、別の業者に再委託することが特例で認める方針を決めたそうです。
これにより、ややこしい手続きなしで処理がスムーズに行われる事になりそうですが、多くの民間処理業者をくぐることによりドサクサ紛れの不法投棄が心配になります。
東北地方のゴミが不法に亀岡市に捨てられる可能性は少ないと思いますが、阪神淡路大震災の折に亀岡市に多くのがれきが畑野町、西別院町に不法投棄され今でも問題になっています。

いずれにいたしましても私井上耕作も被災地の早期復興を願いゴミの受け入れには何ら反対する立場ではありませんが、費用負担はどうなっているのか、安全性について市民の理解の得られるように事後報告ではなく、しっかりと事前に市民に説明責任を果たすことが市の務めではないかと思います。
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一市民のものです

川崎市では、すでに反対運動がおきたこの「瓦れき」問題。
すでに、武田邦彦氏などは、はっきりと「危険である」と言っております。特に、京都市の観光にとってはおおきな打撃になるのではないでしょうか??残念ながら、放射能汚染されたものとそうでないものを分ける事は不可能だそうです。
福島からゴミを外に持ち出す事に、なんら前向きな意味はないとのことです。(心情的にはわかるが、実際は、放射能汚染が全国に広がるだけとのこと)

武田邦彦氏ブログ
◉「決まっています。 汚染土の捨て場」
http://takedanet.com/2011/05/post_1962.html
◉「生活と原発 07 汚染された瓦礫の処理」
http://takedanet.com/2011/04/post_29f3.html

by 一市民のものです (2011-05-22 15:32) 

kochan

同じ会派に属さない議員の酒井議員が仲間の市民と一緒に原発事故に関する公開質問状を19日市長宛に突きつけたそうですが、新聞、マスコミ報道とは全く違う副市長のコメントだったそうです。

●受けます、という話をしたのではなく、処理能力・・可能性を表現したのみ。こういうことは地元の理解があってのこと。
●非常時の対応として、日本全体が一体となって国難を回避していく必要がある。(だから処理能力を伝えただけ、と)
●福島県の瓦礫を受け入れる、と表明したのではない。
一体どうなってんの?
by kochan (2011-05-22 16:13) 

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